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分銅の選定方法

分銅の選定方法

1.公称値の選定→2.精度等級の選定→3.形状・材質の選定 3.形状・材質の選定 2.精度等級の選定 1.公称値の選定

1.公称値の選定

分銅を何に使用するかを考えましょう。それにより必要な質量の分銅がわかります。参考に使用用途によっての選定方法をご紹介します。

(1)製品の重さをチェック(分銅との比較)するために用いる

製品の重さは判明しているので、その判明している質量分だけ必要となります。

例1
質量が「220g」の製品をチェックするために必要な分銅
→「200g」と「20g」が必要となります。
例2
質量が「15kg」の製品をチェックするために必要な分銅
→「10kg」と「5kg」が必要となります。

(2)自社にて実用分銅を校正するための参照分銅として用いる

実用分銅の質量と同じものが必要となります。分銅は1・2・5系列の質量しかありません。3・4・6・7・8・9系列は分銅を組み合わせて御使用下さい。

例1
「2kg」の実用分銅を校正するための参照分銅
→「2kg」が必要となります。
例2
「3kg」の実用分銅を校正するための参照分銅
→「2kg」と「1kg」が必要となります。
例3
「800g」の実用分銅を校正するための参照分銅
→「500g」と「200g」と「100g」が必要となります。

(3)はかりの自主点検などに用いる

はかりの自主点検・自主検査に用いられる場合、自社にて点検又は検査マニュアルをお持ちであると思いますので、マニュアルに基づいて選定願います。これからマニュアル作成を行う方は、下記の項目を参照してみて下さい。

a)繰り返し
ひょう量の1/2以上の分銅をはかり中心に負荷する。単体分銅が好ましい。
b)偏置
ひょう量の1/3以上の分銅をはかりの4隅に負荷する。単体分銅が好ましい。
c)正確さ(非直線性)
ひょう量に対して4等分~6等分した荷重を負荷する。出来るだけ単体分銅を負荷する等分が好ましい。
はかりにはメーカーによって、ひょう量が下記の事例のように中途半端なものがある。その場合は、事例のように等分しやすい数値で考えるとよい。

例)ひょう量:2200g 目量:1mgの場合

a)繰り返しに必要な荷重は、「1100g以上」なので単体分銅のことを考慮すると「2kg」が選定される。
b)偏置に必要な荷重は、「733g以上」なので単体分銅のことを考慮すると「1kg」が選定される。
c)この場合は負荷する荷重は「2kg」とする。そのことより、複数分銅を負荷する回数が少ない等分を考えると「4等分」となる。「2kg」を4等分すると「500g」・「1000g」・「1500g」・「2000g」が負荷する荷重となり、検査には「500g」・「1kg」・「2kg」の分銅が必要となる。

補足

5等分では駄目なの?とも考えられますが、5等分の場合は「400g」・「800g」・「1200g」・「1600g」・「2000g」が負荷する荷重となり、2 kg以外が複数の分銅を負荷することになります。
また、必要となる分銅も「100g」・「200g」×2個・「500g」・「1kg」・「2kg」となり、4等分と比べて、使用する分銅の種類が増えてしまい、購入時や定期校正時に高コストとなります。

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2.精度等級の選定

分銅には、OIML規格で定められた誤差の限界範囲(最大許容誤差)があります。この誤差範囲は、公称値(質量)と等級の関係によって異なります。分銅の形状・材質によって付与できない等級もあります。

等級 形状 材質
F1クラス(特級) 円筒型、枕型(F2クラスのみ)、
板状(1g以下)
ステンレス、真鍮(クロームメッキ仕上げ)
F2クラス(1級)
M1クラス(2級) 上記の形状+増しおもり型 上記の材質+鋳鉄
M2クラス(3級)

等級の選定について、「公称値の決定」の事例をもとに解説します。

(1)製品の重さをチェック(分銅との比較)するために用いる

使用する分銅の「最大許容誤差」が、自社で決められている検査基準の1/3以内であること。

例1)質量「220g」、検査基準「±15mg」

使用する分銅は「220g」と「20g」。この2つの分銅の最大許容誤差を合わせた数値が、検査基準の1/3以内(つまり、5mg)に収まる等級にするためには、F2クラスの分銅が必要となる。下記表は「最大許容誤差表」から「200g」と「20g」を抜粋したものである。

(単位:mg)

  F1 F2 M1 M2
200g 1 3 10 30
20g 0.25 0.8 2.5 8
合計 1.25 3.8 12.5 38

例2)質量「15kg」、検査基準「±10g」

使用する分銅は「10kg」と「5kg」。この2つの分銅の最大許容誤差を合わせた数値が、検査基準の1/3以内(つまり、3.3g)に収まる等級にするためには、M2クラスの分銅が必要となる。下記表は「最大許容誤差表」から「10kg」と「5kg」を抜粋したものである。

(単位:mg)

  F1 F2 M1 M2
10kg 50 160 500 1,600
5kg 25 80 250 800
合計 75 240 750 2,400

(2)自社にて実用分銅を校正するための参照分銅として用いる

自社にて検査する分銅より上位の等級を選定願います。

例1)1級実用分銅を校正するために用いる。特級(F1クラス)の分銅が必要となる。
例2)3級実用分銅を校正するために用いる。2級(M1クラス)の分銅が必要となる。

(3)はかりの自主点検などに用いる

はかりで正確な検査などを行うためには、はかりの目量に対して分銅の持つ誤差が無視できる程の値が理想です。基準としては、使用する分銅の最大許容誤差が目量の1/3以内であることとなります。
しかし、汎用はかり・台はかり・大型はかりに使用する分銅は基準を満たすものがあるが、下記の事例のように分析用はかりのような精密なものになると、最大許容誤差が目量の1/3以内に収まらないものがあります。その場合、特級(F1クラス)分銅を選定ください。検査の際には、表示値のズレが分銅の最大許容誤差の範囲内にある場合は分銅の誤差が影響していると認識願います。
また、JCSS校正を行った分銅を使用することによって、分銅の誤差自体が判明しているので、表示値との比較がしやすくなります。

事例)ひょう量:2200g 目量:1mg 検査分銅:500g, 1kg, 2kg

各分銅ともに最大許容誤差が目量の1/3以内(0.3mg)のものを選定する。

(単位:mg)

  特級(F1) 1級(F2) 2級(M1) 3級(M2)
2kg 10 30 100 300
1kg 5 16 50 160
500g 2.5 8 25 80

上記の表は最大許容誤差表から「2kg」・「1kg」・「500g」を抜粋したものです。前文でも述べましたが、分析用はかりともなると目量の1/3以内に収まる分銅がありません。このことより、等級は一番上位の特級(F1クラス)を選定することとなります。

補足

特級より上位となる等級は基準器制度ではありませんが、E2クラスという等級がOIML規格ではあります。しかし、E2クラスには欠点があります。E2クラスの円筒型は一体構造となっており、誤差の調整ができないようになっております。そのため許容誤差を超えたり、超える恐れがある分銅は、買い換えしなくてはなりません。校正費用なども特級に比べて高コストになるので、E2クラスの所有を考える場合は、よく検討されることが必要です。

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3.形状・材質の選定

分銅の形状

「等級の決定」にも説明しましたが、形状により希望する「等級」が付与できないものもあります。しかし、等級を優先してしまい、はかりに負荷しにくかったら意味がありません。その辺りも考慮して、形状の選定をする必要があります。

(1)円筒型

円筒型一般的に良く知られている形状。主に精密な測定やひょう量の小さいはかりの点検などに用いられる。

(2)板状

板状1mg~1gの小質量に限定した形状。1gに関しては、上記(1)の円筒型でも制作可能である。主に精密な測定やはかりの感度確認などに用いられる。

(3)枕型

枕型他の分銅と違い、持ち上げるための握る部分がある。持ち運びがしやすく、積み重ねも容易である分銅。主に台はかり、大型はかりの点検などに用いられる。

(4)増しおもり型

増しおもり型ズレ防止に上面に段・下面に溝が付いており積み重ねが出来る。主に吊り下げ式のはかりに用いられる。

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分銅の材質

材質によっては、質量変化の安定性が高い・低いがあります。その為、付与できない「等級」もあるので、精度の高い等級の場合は選定に気をつける必要があります。

ステンレス製
メッキなどの表面処理が無いため、質量変化への影響が少なく安定性が高く、耐食性にも優れている。
真鍮製(クロームメッキ仕上げ)
メッキ処理を行っているため、ぶつけたりすると、メッキがはがれる可能性がある。また腐食する可能性もある。しかしステンレスより低コストである。
鋳鉄製
塗装が剥がれ易く、磁気もおび易い。質量変化への影響も不安定であるが、比較的に低コストである。

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