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度量衡  ~計量の歴史を少々~

度量衡(どりょうこう)。

これは、学生時代の漢字テストや、歴史の授業以外ではあまりなじみのない言葉かもしれません。ちなみに、それぞれの漢字が示す意味は次のとおりです。

度量衡 → 計量、度 → 長さ、面積、量 → 体積、衡 → 質量

計量単位は、あらゆる経済活動の基盤となります。計量単位が統⼀されていないと、経済活動には混乱が⽣じる恐れがあるともいえます。

 

さて、計量の歴史は古く、紀元前に、中国の秦の始皇帝が計量単位の統一を行った、といわれています。

聖書にも、度量衡が登場しており、それは人間の身体の一部を利用した単位だったようです。

また、古代エジプトの「死者の書(※)」にも、天びんが登場します。(※古代エジプトで、冥福を祈り死者とともに埋葬された葬祭文書。)

 

我が国では、遣隋使・遣唐使の時代、度量衡制度がもたらされました。

その後、西暦701年、大宝律令が制定されて、度量衡が初めて法制の形に整えられました。同時期に、分銅やはかりが伝わったといわれています。実際、その時代の古墳から、分銅が発見されています。

時は流れて、天下統一を成し遂げた豊臣秀吉も、太閤検地の際に単位の統一を行い、「石高」としました。実測で検地を行ったので、正確な情報が中央に集まったといわれています。

 

近代になり、1891年(明治24年)、「度量衡法」が制定され、近代的な計量制度としての礎となりました。尺貫法とメートル法を公認しながらも、尺・貫を基本とする内容でありました。

しかしその後、1921年(大正10年)、度量衡法が改正、メートル法への統一が規定されました。

そして、1951年(昭和26年)には、度量衡法を全面的に書きかえた、「計量法」が制定されました。

また、1966年(昭和41年)の計量法改正では、規制対象の計量器を削減し、販売事業が許可制から登録制へと変わるなど、大規模な変更が行われました。

そして、1993年(平成5年)に現行の計量法が施行されました。計量単位の国際単位系(SI単位)への統一、指定製造事業者制度の導入、トレーサビリティ制度(JCSS制度)の導入などが大きなポイントとなります。その後も、時代・経済のニーズにあわせて改正が行われ、今日に至ります。

 

そして、今また、計量法に動きがあります。

①民間事業者の参入の促進 ②技術革新、社会的環境変化への対応、③規制範囲・規定事項等の再整理・明確化を目的とし、平成29年より順次、計量法関係法令(計量法施行令、計量法施行規則等)が改正されています。

主なものとして、自動はかりを特定計量器に、という計量法施行令が、2017年6月21日に公布、同年10月1日より施行されています。自動はかりのうち、検定の対象となる4つの自動はかり(ホッパースケール・充塡用自動はかり・自動捕捉式はかり・コンベヤスケール)に該当し、かつその自動はかりを取引または証明に使用される場合は、検定の対象となります。

詳細につきましては、今後の動向が注目されるところでありますが、また適宜 ご案内をさせていただきます。

 

◇◆◇◆  用語について  ◆◇◆◇

国際単位系(SI単位)……国際単位系は7つの基本単位を組み合わせて組立単位の定義を行う。

SI単位はメートル m、キログラム kg、秒 s、アンペア A、ケルビン K、モル mol、カンデラ cd で、対応する次元はそれぞれ長さ、質量、時間、電流、熱力学温度、物質量、光度である。

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